首や顔に出来るイボは老人性イボ(疣贅)
「いぼ」は、ウイルスが原因のものと老化等が原因のものに大別されますが、ここでは、加齢と共に首や顔に出来る老人性イボ(疣贅)について解説します。
老人性イボ(疣贅)は身体に特に害はありませんが放っておくと大きくなって目立つ様になり、後々皮膚科で治療される方も多くいらっしゃいます。早めの対処によって改善することが可能です。
(注)首や顔に出来るイボでもウイルスが原因の場合は対処法が異なりますので、皮膚科を受診されることをお勧めします
老人性イボ(疣贅)は、スキンタッグ、アクロコルドン、脂漏性角化症 等とタイプがあります。個人差はありますが60代の8割の人に出来るとも言われています。
老人性イボ(疣贅)の原因と有効成分ヨクイニン
老人性イボ(疣贅)が出来る主な原因は、肌のターンオーバー機能(表皮の新陳代謝)低下と、紫外線 の二つです。
肌のターンオーバー機能とは、表皮の最下(基底層)で作られた細胞が、夫々の層(有棘層⇒顆粒層⇒角質層)での役割を果たしつつ徐々に表面に押し上げられながら角質化し最後は垢となって剥がれ落ちるという、肌が常に新しく生まれ変わっていく仕組みのことです。
この機能は、加齢による代謝の低下、紫外線による刺激に加えて、低湿度、冷えやストレス等によっても低下します。
ターンオーバー機能が低下すると、垢となって剥がれ落ちるべき角質が肌に残って固まって、大きくなって老人性イボ(疣贅)となります。
また、皮膚が紫外線を受けると、有害な紫外線が真皮にまで悪影響(DNA破壊や皮膚がん)を与えない様に表皮がメラニン色素を生成します。このメラニン色素は通常は肌のターンオーバーによって排出されるのですが、紫外線を浴びすぎて過剰に生成されると、シミや色素沈着、または老人性イボ(疣贅)の原因となります。
ヨクイニンは、この皮膚のターンオーバー機能を促進するということで古くからイボ取り治療に利用されてきていて、特に首や胸等に出来たイボに効果的と言われています。
ヨクイニンは、ハト麦に含まれる成分で、子宮頸がんの原因となる「ヒトパピローマウイルス」から身体を守る、免疫力の向上、利尿作用 等、またニキビ、アトピー性皮膚炎、シミ・そばかす、水イボなどのウイルス性のイボ、一般的な肌トラブルの改善 等にも有効とされています。
ヨクイニンがしっかり摂れるオススメ市販薬3選、内容・価格比較
オススメ市販薬として
①ヨクイニン錠(日邦薬品工業/第三種医薬品)
②ヨクイニンs「コタロー」(小太郎漢方製薬/第三種医薬品)
③クラシエヨクイニンタブレット(クラシエ薬品/第三種医薬品)
等があります。
各市販薬で1日に摂れるヨクイニン量と、1か月分の価格を比較してみると、
①ヨクイニン錠1000錠 (日邦薬品工業) |
②ヨクイニンs「コタロー」720錠 (小太郎漢方製薬) |
③クラシエヨクイニンタブレット504錠 (クラシエ薬品) |
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価格 | 7,560円+税 | 5,900円+税 | 3,700円+税 |
1日服用 | 12錠 | 15錠 | 18錠 |
1日分含有ヨクイニン量 | 3グラム | 2グラム | 1,500ミリグラム |
1か月あたりコスト | 約3,000円 | 約4,000円 | 約4,300円 |
この3つを比較してみると、①ヨクイニン錠1000錠(日邦薬品工業)は月に約3,000円で1日3グラムのヨクイニン摂取量になりますので、最もオススメと言えそうです。
(参考)市販薬とは?
薬の中には、処方薬(医師の処方が必要)と市販薬があります。また、市販薬は、治療が目的の医薬品(薬剤師等の説明が必要)と、症状の緩和や予防が目的の医薬部外品 に分かれます。
また、医薬部外品は副作用のリスクレベルによって、要指導、第一種、第二種、第三種 の4段階に分かれます。また、薬とは別の化粧品扱いの中にも、症状の緩和や予防が期待できるものが多くあります。
老人性イボの症状の緩和、予防の為の市販薬としては、服用タイプ(錠剤)の他に直接肌に塗るタイプもありますが、こちらはむしろ、市販薬よりも化粧品と分類されるものの中に良いものがある様です。
直接肌に塗るタイプは化粧品(ジェル)が有効
ヨクイニンが配合されている軟膏はあまり種類が無いのですが、
〇ぽっつるん(内容量15g、定価3,800円)は、ヨクイニンエキスの他にリピジュア(人口の細胞膜を作れる素材)が含まれていて、有効な様です。
また、ヨクイニンが配合されていて直接肌に塗ることができるものとしては、化粧品扱いのジェルがありますが、かなり評判の良いものが幾つかあります。
〇艶つや習慣(ハトムギエキス、杏子エキス、プラセンタ、アロエベラ、ヒアルロン酸 等配合)、
〇クリアポロン(Wヨクイニン、杏子エキス、ダーマウェール、ビタミンC誘導体、プラセンタ、アライトイン、コラーゲン、ヒアルロン酸、セラミド、スクワラン、トレハロース、オリゴペプチド、リンゴ果実培養、プロテオグリカン、アルテア根エキス、カミツレ花エキス、トウキンセンカ花エキス、アロエエキス、キュウリ果実エキス 等配合)、
〇シルキースワン(ヨクイニンエキス、杏仁オイル、ハトムギ種子エキス、キハダ樹皮エキスに加え、スクワラン、ビタミンC誘導体、ヨーロッパブナ芽エキス、チャカテキン、大豆種子エキス、甘草根エキス、ドクダミエキス、プラセンタエキス、コラーゲン、ヒアルロン酸、黄金根エキス、アミノ酸 の12の美容成分も配合)、
夫々、かなりお得な購入方法がありますので、一度確認してみてください。
首イボや顔イボが気になっている方は、服用タイプ(錠剤)とお肌に直接塗ることのできるジェル等を併用して使われると効果が早いのではないでしょうか。
イボコロリ、オロナイン軟膏は有効か?
イボコロリ(横山製薬)は実は、使用上の注意等の中に「老人性イボには使用しないでください」とハッキリ明記されています。「顔面、目の周囲や唇、粘膜などに使用しないでください」との記載もあります。
効能・効果の部分には「魚の目」「タコ」と記載されています。つまり、イボコロリは、イボに効く薬ではなく足等の皮膚が硬くなっている状態の「魚の目」や「たこ」に有効な市販薬だったんですね。
(注)魚の目、たこ は主に足の皮膚が硬くなった状態(芯のあるもの:魚の目、無いもの:たこ)で、ウイルス性イボ(疣贅)、伝染性軟属腫(みずいぼ)、老人性イボ(疣贅)の3つに大別されるイボとは別のもの
イボコロリは、サリチル酸という物質の角質軟化溶解作用を利用した医薬品(角質剥離剤)で、固まった皮膚を柔らかくすることがメインの目的です。名前が紛らわしいですが、イボコロリは老人性イボ(疣贅)には使えません。
オロナインH軟膏(大塚製薬)も、老人性イボ(首イボや顔イボ)には使えません。オロナインH軟膏に含まれているクロルヘキシジングルコン酸塩液は、皮膚の炎症を鎮める成分です。
老人性イボ(首イボや顔イボ)は角質の塊であって炎症ではありませんから、オロナインを塗っても意味がありません。
オロナインH軟膏は肌のトラブル(ひび、あかぎれ、しもやけ、きりきず、すりきず、にきび、軽いやけど等々)によく効くので、肌のトラブルに万能という勘違いで首イボや顔イボに使う方が沢山いらっしゃる様ですが、効果は期待できません。